感染症で亡くなった場合の葬儀の流れや疑問点を解説

公開日:2022/06/15   最終更新日:2022/06/30

葬儀の流れや疑問点を解説

「通常に近い葬儀を行う」「火葬のみの葬儀を行う」の2通りあるのが、感染症で亡くなった場合の葬儀です。しかし困るのが火葬式しかできない葬儀屋さんが担当する場合。通常に近い葬儀を行うには、特別なノウハウが必要なのです。ここでは感染症で亡くなった場合でも、通常に近い葬儀を行う方法について考えていきます。

コロナウイルス感染症で亡くなった方の葬儀はできるの?

新型コロナウイルスで亡くなった場合でも葬儀は行えますが、依頼する葬儀屋さんによって流れは大きく異なります。感染症で亡くなった方の対応になれている業者なら、通常どおり「搬送・安置・通夜・告別式・火葬」の流れで葬儀を執り行うことが可能です。

しかし、慣れていない業者の場合は「搬送・安置・火葬」という、いわゆる「火葬式」の流れでしか葬儀が行えないのです。つまり、通夜~告別式を葬儀と考えるなら、葬儀ができる・できないは、依頼する葬儀屋任せになってしまうのです。

断られてしまうケースも

亡くなった後にあわてて葬儀屋さんを決めた結果、火葬式でしか対応できないと聞かされ、残念に思う方も多いでしょう。しかし火葬式どころか、葬儀屋さんによっては感染症で亡くなった方の受け入れを拒否するところもあるのです。

そればかりか受け入れはするものの、法外な費用を請求するケースもあります。葬儀で打ちひしがれているときに、困ったり不快な思いをしたりするのは、何としても避けたいものでしょう。

そこで、行うべきは前もって葬儀を依頼するところを決めておくことです。事前に見積もりを取る際には、コロナウイルスで亡くなった場合の対応もあわせてたずねておきましょう。

コロナウイルス感染症で亡くなった場合の葬儀の流れ

ここからは感染症で亡くなった方の葬儀を「搬送・安置・通夜・告別式・火葬」という流れで行う場合についてです。通常の葬儀と異なるところを中心に書き出してあります。

逝去

葬儀屋さんに連絡し、納棺・搬送・安置を依頼します。通常と大きく異なるのが、納棺後に搬送するところになります。病院や施設まで棺を持ち込み、ご遺体からウイルスがもれないよう処置します。

通常は搬送・安置・納棺の順番になります。事前に葬儀屋さんが決まっていないなら、病院や施設任せになってしまい、残念な葬儀になりかねないところに注意してください。

打ち合わせ

葬儀~火葬までの日時を打ち合わせ、参列者にお知らせします。お知らせはなるべく近親者のみ、こぢんまりとした葬儀となるでしょう。火葬は施設の制限に従うことになるため、夕方など利用者が少ない時間帯を指定されるかもしれません。

通夜~葬儀

通夜・葬儀では、棺を開けることはできないなどの制限が設けられます。葬儀屋さんによっては参列者を少なくする分、オンラインで参列できるようにするなど、工夫をこらしてくれるところも見つかるかもしれません。

出棺~火葬

出棺・火葬は最小限の人数で行われます。施設によっては、待合室の利用や拾骨に制限を設けているだけでなく、立ち合いができないという火葬場もあります。

コロナウイルス感染症で亡くなった場合のよくある疑問

「故人からのウイルス感染の可能性」や「故人との面会方法」「ご遺体の処置の方法」といった、よくある疑問については別項目で回答しています。ここでは、ほかのよくある疑問について回答していきましょう。

火葬式だけでは心残り?

火葬だけでなく通常の流れにそった葬儀を希望するなら、可能な葬儀屋さんをあらかじめ見つけておき、逝去後に依頼するしかありません。病院や施設に紹介してもらう方法もありますが、紹介してくれる葬儀屋さんが、感染症で亡くなったケースになれているとは限らないのです。

やむなく火葬式になってしまい、心残りを感じるようなら、火葬後に葬儀を行う「骨葬」や「お別れの会」ができないかを検討してみましょう。多くの葬儀屋さんが、骨葬などの開催の相談に乗ってくれるはずです。

特別な費用はかかるのか?

感染症で亡くなったからといって、特別な料金はかからないのが一般的ですが、なかには法外な料金を請求する業者もいるとか。葬儀で不快な思いをしないためにも、事前の見積もりは重要といえるでしょう。

火葬するまでの時間は?

24時間以内の火葬は通常禁じられていますが、コロナウイルスなど感染症で亡くなったケースでは、24時間以内の火葬が認められています。火葬場の都合が優先される場合は、1日を待たずに火葬してしまうこともあるかもしれません。少しでも故人と過ごす時間を取りたいなら、融通が効く火葬場を知っているなど、ここでも葬儀屋さんのノウハウが重要になるのです。

 

感染症でなくなったケースでも「搬送・安置・通夜・告別式・火葬」という葬儀はできますが、そのような葬儀屋さんは限られているというのが実際です。あらかじめ見つけておくことがベストですから、見積もりを取りながら葬儀屋さんを比較する際に、感染症で亡くなったケースについてもたずねておきましょう。

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