葬儀の案内状の種類とは?書き方の基本マナーについても解説!
葬儀を執り行う際、故人の友人や会社の関係者の方に案内状を送らなければなりません。案内状の種類はいくつかあり、送るべきタイミングもそれぞれで異なります。案内状にはどんな種類があり、何に気をつけて書けば良いのでしょう。今回は葬儀の案内状の種類と書き方の基本マナーについても解説します。
葬儀の案内状の種類とは?
生前、故人と交流があった方たちにその訃報と葬儀の内容を知らせなければなりません。どんな内容の案内状をどのタイミングで送れば良いのでしょうか。
訃報の案内状
故人が逝去してまず最初に送るのが訃報の案内状。故人の名前、逝去した日時と場所などを必ず記載しましょう。死因に関しては、遺族の意向で伏せておきたいという場合は記載しなくても構いません。また、故人に対するご厚誼への感謝の言葉も忘れないようにしましょう。
この案内状は故人が亡くなったという知らせと同時に、葬儀を執り行う予定の場所や日程なども記載するのが一般的です。宗派と喪主に関しても一緒に記載します。ただし、近親者のみの葬儀を行う場合はその旨を伝える文面を添え、葬儀の詳細は記載しません。
葬儀は、故人が亡くなって日があまり経たないうちに行われるため、葬儀の場所や日取りが決まったら、すぐに案内状の準備をしましょう。郵送だと時間がかかるので、メールやFAXなどで連絡するのが望ましいです。
葬儀後の報告の案内状
近親者のみで葬儀を執り行った後に事後報告として送るのが報告の案内状です。基本的には訃報の案内状同様に、故人の名前や亡くなった場所や日時、ご厚誼への感謝の言葉などを記載します。
最後に忘れてはいけないのが、家族や近親者のみで葬儀を済ませたことの報告とお詫びです。一般葬なら参列したかったという方とトラブルにならないためにも、お詫びの一文は必ず添えるようにしましょう。葬儀が終わって一週間から一ヶ月の間に送るのがベストです。
葬儀のお礼状
当日参列してくださった方へ、喪主ならびに親戚一同から参列者に感謝を伝えるものです。会葬礼状ともいわれ、葬儀当日に参列者に直接お渡しします。葬儀には参列できなかったものの、供物や香典などを送ってくれた方がいれば、郵送にてお礼状を送りましょう。
法要の案内状
四十九日や一周忌などの法要を知らせる際に送るのが法要の案内状で、法要に来て欲しい人に送ります。法要の案内状には法要の名称と日時や場所、会食の有無などを記載します。出欠席の回答の方法や期限も書かれているとやり取りがスムーズです。法要が行われる一ヶ月前までには送りましょう。
葬儀の案内状の書き方のマナー
葬儀に関する案内状を書く際には、気をつけなければならない書き方のマナーがあります。相手の手元に残るものなので、次の3つにはとくに気をつけましょう。
忌み言葉を使わない
縁起の悪さを連想させる忌み言葉は、葬儀の案内状では使ってはいけないとされています。具体的にはたびたび、重ね重ね、再びなど不幸が重なることを連想させるような言葉は使ってはいけません。数字の4と9や死ぬ、苦しむなどの言葉も縁起が悪いため、使用を控えましょう。
句読点を使わない
葬儀などの仏事に関する案内状には句読点を使用しません。その理由は諸説ありますが、葬儀が句読点のない文章のように、滞りなくスムーズに執り行われるようにという意味が込められているようです。
もともと案内状などは毛筆で書かれていたため、句読点を入れないのがルールだからという説もあります。文面が読みにくくならないために、うまく空白や改行で調整しましょう。
縦書きで書く
仏事にまつわる書状を書く際は、基本的に縦書きで記載するのがマナーとされています。最近では、横書きで記載されることも増えてきましたが、縦書きの方が無難でしょう。
葬儀の案内状の例文
下記では、3つの案内状の代表的な例文をご紹介します。
訃報の案内状の例文
(続柄)○○(名称) かねてより病気療養中の処 20XX年X月X日 Y歳にて急逝致しました
生前のご厚誼を感謝いたしますとともに 謹んでお知らせ申し上げます
尚 葬儀は下記のとおり執り行います
通夜式 X月X日 18時より 告別式 X月X日 10時より
葬儀会場 XXホール 住所と電話番号
喪主 ○○(名称) 20XX年X月X日
葬儀のお礼状の例文
亡(続柄)○○儀 葬儀に際しましてはご多用中にもかかわらずご会葬賜りましたことを感謝するとともにご丁重なるご厚志を頂戴し心よりお礼申し上げます
早速参上しご挨拶申し上げるべきところではございますが略式ながら書中を以て御礼申し上げます
20XX年X月X日 住所 喪主○○(名称) 親戚一同
葬儀後の報告の案内状の例文
(続柄)○○儀 天寿を全うし 去る20XX年X月X日Y歳にて永眠いたしました
ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます
尚 葬儀はX月X日近親者のみにて執り行いました
ここに生前のご厚誼を感謝し謹んでご通知申し上げます
20XX年X月X日 住所 喪主○○(名称) 親戚一同
まとめ
葬儀の案内状は送るタイミングやマナーを守って作成する必要があります。故人の意向によっては葬儀に来てほしい人や呼びたくない人、近親者のみで済ませたい場合などがあるため、相手への伝え方も気をつけなければなりません。
故人が亡くなって、すぐ案内状を準備する余裕がない場合は、葬儀屋などに依頼して作成してもらうのも一つの手段です。それぞれの案内状の種類とマナーに気をつけて、相手に失礼のない案内状を送りましょう。